国際SMSと国内SMS、SMSの受信拒否設定をしようとした方は目にしたことがあるかもしれません。これ、「海外の会社が国際SMS」というわけではないのです。SMSを受信できないことがある場合、この受信拒否設定が原因かもしれません。
国際SMSと国内SMS
非常に乱暴な言い方をすれば、Docomoが国内SMSでNTTコミュニケーションズが国際SMSというのがイメージしやすいでしょうか。
「じゃぁ、日本の会社は国内SMS」というのは、早まった結論です。日本の会社でも国際SMSを使うことは、あります。
- SMSの配信も含めて、システム開発は海外の会社にお任せ
- お値段的に、国際SMS
といった事情が思いつきます。
国内SMSで送る場合、日本国内の携帯電話会社とやりとりする必要があります。海外のITシステム会社にとっては、なかなかハードルが高いのではないでしょうか?
一方、SMS自体は海外ではメジャーなコミュニケーションツールですので、海外から送ってくることは多いと考えられます。単純に量の問題とは思えないのですが、値段設定の要素のひとつとしてはありそうです。
国際SMSを拒否するのは問題?
SMSの受信設定は、各携帯会社において設定できるようになっています。


ですが、先に述べたように、日本国内の会社でも国際SMSを使うことがあります。単純に拒否してよいかと言われると、微妙なところではないでしょうか?
また、MNPを使って電話番号はそのままに携帯会社を変えた場合、(変更前の会社の)設定画面にアクセスできなくなります。ということは、受信拒否の設定を解除できなくなるということです。SMSが受信できない場合、MNPしたことがあるようであれば、前の携帯会社での設定という可能性もあります。
国内SMSは日本の会社だけか?
違います。海外の会社でも国内SMSを使うところはあります。
海外の会社が国内の携帯電話会社それぞれとやりとりするのは大変ですが、SMS配信サービスを行っている日本の会社とであれば、一社で済みます。
もっとすごいのが、アグリゲーターと呼ばれる会社です。いろいろな会社からSMSを受け取って、各国の配信サービスを行っている会社にそのSMSを流します。送りたい会社からすれば、アグリゲーターに送れば各国の携帯にSMSを送ってくれるわけです。その国にどんなキャリアがあるのかなど、気にする必要はありませんから、全世界のユーザに対してSMSを送りたい会社にとっては、とても便利な会社です。
当然、アグリゲーターも同業他社との競争に晒されています。値段もそうですが、SMSの到達率も重要です。
ですので、到達率を気にするお客様に対しては、(国際SMSが受信拒否でも問題のない)国内SMSで送ってくれる配信業者を、値段を気にするお客様に対しては、国際SMSで送ってくれる配信業者を使おうとします。
つまり、海外の会社→アグリゲーター→日本国内の配信業者 という流れで、海外の会社からのSMSが国内SMSとして送られてくることもあるわけです。
どう対応すべきなのか
海外の会社でも国内SMSを使うことはあるし、逆に、日本の会社でも国際SMSを使うことはある、ということをお話しました。
成りすましや偽サイトへの誘導など、悪意のあるSMSに対するユーザ保護対策が進んでいるかといえば、現時点では否定的な声が大半だと思います。ですので、自衛が重要です。
普段はSMSの受信を拒否していて、アプリの認証などで「SMSを送ります」と言われたときのみ、携帯電話会社のサイトで設定を変更するのが安全ではないでしょうか?非常に面倒ではありますが、毎日のようにSMSを受信する、というのでなければ、現実的な方法の一つだと思います。
スマホの画面からワンタッチでSMSの受信のon/offが切り替えられるような、そんなウェジットがあればいいんですけどね。
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